アノテーション(注釈)機能

機能の概要

アノテーション(注釈)は、過去の会話ログや想定される質問に対して「模範回答」を事前に登録する機能です。ユーザーから類似した質問が行われた際、AI(LLM)による生成を行わず、登録された回答を優先的に返します。

主な効果

  • 回答の安定化: 生成ごとのブレをなくし、常に同じ内容を返答します。

  • 即時性・低コスト: LLMの推論を介さないため、応答速度が向上し、トークン消費を抑えられます。

  • 確実な情報提供: 営業時間や規約など、事実に基づいた正確な情報を固定できます。

アノテーションのメリット

項目
詳細

品質の担保

担当者やタイミングによる回答の揺らぎを防ぎます。

誤回答の是正

誤った回答を発見した際、即座に正しい回答を登録して再発を防げます。

重要情報の固定

住所、連絡先、営業時間などの「間違えてはいけない情報」を正確に伝えます。

トーンの統一

企業ごとの丁寧語、口調、専門用語の表記ルールを統一できます。

設定・有効化

手順

  1. フローエディタを開きます。

  2. **「ログ&注釈」**セクションを展開します。

  3. **「注釈の返信」**を選択し、有効に切り替えます。

主要な設定項目

  • 類似度閾値 (Score Threshold): ユーザーの質問とアノテーション登録済みの質問が「どの程度似ていれば回答を採用するか」の基準値です。閾値を高くすると適用が厳格になり、低くすると適用されやすくなります(誤適用のリスクも上がります)。

  • 埋め込みモデル (Embedding Model): 質問文の類似度計算に使用するモデルを指定します。

アノテーションの登録方法

会話ログからの登録(推奨)

実際のユーザーとの対話履歴から改善すべき回答を見つけて登録する方法です。

  1. 「ログ」 タブから対象の会話を開きます。

  2. 改善したいAIの回答にある 「注釈を編集」 アイコンを選択します。

  3. 「注釈の返信を編集」画面で、回答を編集し、保存します。

手動での新規登録

FAQや想定問答を事前に登録する方法です。

  1. 「注釈」 タブを開きます。

  2. 「注釈を追加」 ボタンを選択します。

  3. 「質問」と「回答」のペアを入力し、保存します。

効果的なアノテーション作成のコツ

良いアノテーションの例

  • 質問: 「営業時間は?」

  • 悪い回答:

  • 良い回答:

ベストプラクティス

  1. 網羅性を高める: 単なる回答だけでなく、前提条件や例外(休日、対象外プランなど)も含めて記述します。

  2. 表記ゆれの統一: 社名、サービス名、日付等の表記ルールを守ります。

  3. 質問バリエーション: 同じ意図の質問でも言い回しが異なる場合があるため、必要に応じて類似質問を追加登録します。

運用・管理フロー

定期レビュー(推奨サイクル)

  1. ログ確認: 週次で「低評価」や「ユーザーが離脱した」会話ログを確認します。

  2. 特定: 誤回答や不十分な回答を特定します。

  3. 登録: 正しい回答をアノテーションとして登録・修正します。

  4. 監視: その後、同様の質問に対して正しく応答できているかモニタリングします。

注意事項

  • 情報の鮮度: 登録した情報は自動更新されないため、定期的な見直し(棚卸し)が必要です。

  • 閾値の調整: 全く関係ない質問にアノテーションが反応してしまう場合は、類似度閾値を上げる調整を行ってください。

デジタルヒューマンでの活用ポイント

デジタルヒューマンなどの対話エージェントでは、キャラクター性を維持するために以下の項目を優先的にアノテーション登録することを推奨します。

  • 挨拶・自己紹介: キャラクター設定に合った一貫した挨拶。

  • 定型応答: 「分かりません」や「エラーが発生しました」等のシステム的な応答もキャラクターの口調に合わせる。

  • 基本情報: 企業名やサービス概要などの必須知識。

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