マルチクラウド比較
マルチクラウド比較ガイド
Renny のデプロイに最適なクラウドプロバイダーを選びましょう
本ページの内容はデジタルヒューマン株式会社の正式サポート対象外です。参考情報としてご利用ください。
目次
概要
本ガイドでは、Renny のデジタルヒューマンを大規模にデプロイするにあたり、AWS EKS、Azure AKS、Google GKE(近日対応予定)のいずれを選ぶべきかを判断するための情報を提供します。各クラウドプロバイダーにはそれぞれ強みがあり、最適な選択肢は要件によって異なります。
クイック比較
一目でわかる比較
月額コスト(10 ノード)
$8,712
$10,800
GPU メモリ
24GB
16GB
デプロイ時間
30〜45 分
35〜50 分
GPU あたりの Pod 数
2(タイムスライス利用)
1
システム RAM
64GB
110GB
エコシステム成熟度
成熟(2018 年〜)
成熟(2018 年〜)
セットアップの容易さ
中程度
中程度
推奨サマリー
コストパフォーマンス重視: AWS EKS — コストが 19% 低く、GPU 利用効率も高い
エンタープライズ向け: 既存のクラウドインフラに合わせて選択
詳細コスト分析
10 ノード構成の内訳
AWS EKS 月額コスト
GPU コンピュート
g5.4xlarge
10 ノード
$1.18/hr
$8,496
EKS コントロールプレーン
マネージド
1 クラスター
$0.10/hr
$73
コントロールノード
t3.large
2 ノード
$0.08/hr
$115
NAT ゲートウェイ
高可用性構成
3×
$0.045/hr
$97
パブリック IP
Elastic IP
3×
$3.60/月
$11
EBS ボリューム
gp3
500GB
$0.08/GB
$40
データ転送
アウトバウンド
500GB
$0.09/GB
$45
CloudWatch
ログ+メトリクス
50GB
$2/GB
$100
合計
$8,977/月
Azure AKS 月額コスト
GPU コンピュート
NC16as_T4_v3
10 ノード
$1.50/hr
$10,800
AKS コントロールプレーン
マネージド
1 クラスター
$0.10/hr
$73
システムノード
Standard_D4s_v3
2 ノード
$0.20/hr
$288
ロードバランサー
Standard SKU
1×
約 $25/月
$25
パブリック IP
Standard SKU
3×
$4/月
$12
マネージドディスク
Premium SSD
500GB
$0.15/GB
$75
データ転送
アウトバウンド
500GB
$0.05/GB
$25
Azure Monitor
Log Analytics
50GB
$2.50/GB
$125
合計
$11,423/月
コスト差分の分析
AWS EKS による月額節約額: $2,446(21.4%) AWS EKS による年間節約額: $29,352
主なコスト差要因:
GPU コンピュート: AWS g5.4xlarge は Azure NC16as_T4_v3 より時間あたり $0.32 安い
コントロールノード: AWS t3.large に対して Azure Standard_D4s_v3 は約 2.5 倍高価
ネットワーク: Azure のロードバランサーは AWS の NAT ゲートウェイより安価だが、コンピュート費の差で相殺される
規模別のコスト
5 ノード
約 $4,712/月
約 $5,925/月
$1,213/月(20%)
10 ノード
約 $8,977/月
約 $11,423/月
$2,446/月(21%)
15 ノード
約 $13,242/月
約 $17,173/月
$3,931/月(23%)
20 ノード
約 $17,507/月
約 $22,923/月
$5,416/月(24%)
ポイント: AWS EKS のコスト優位性は規模が大きくなるほど拡大します。GPU 利用効率(GPU あたり 2 Pod 対 1 Pod)が要因です。
3 年間の総保有コスト(TCO)
コンピュート(従量課金)
$323,172
$411,228
コンピュート(1 年リザーブド、-30%)
$226,220
$287,860
コンピュート(3 年リザーブド、-40%)
$193,903
$246,737
インフラ
$17,388
$21,396
データ転送
$1,620
$900
モニタリング
$3,600
$4,500
サポート(コンピュート費の 5%)
$11,610
$14,594
3 年 TCO(リザーブド適用)
$228,121
$288,127
AWS による節約額
-
$59,006(21%)
技術比較
GPU 仕様
AWS g5.4xlarge(NVIDIA A10G)
アーキテクチャ
Ampere(第 2 世代 RT コア)
最新世代 GPU アーキテクチャ
CUDA コア
9,216
高い演算スループット
Tensor コア
288
AI/ML アクセラレーション
RT コア
72
ハードウェアレイトレーシング
GPU メモリ
24GB GDDR6
GPU あたり 2 つの Renny Pod に対応
メモリ帯域
600 GB/s
高帯域ワークロード向け
TDP
150W
電力効率に優れる
ドライバーサポート
標準 NVIDIA
GPU Operator 対応
Azure NC16as_T4_v3(NVIDIA T4)
アーキテクチャ
Turing(第 1 世代 RT コア)
実績のあるアーキテクチャ
CUDA コア
2,560
バランス型の演算性能
Tensor コア
320
AI 推論
RT コア
40
レイトレーシング対応
GPU メモリ
16GB GDDR6
GPU あたり 1 つの Renny Pod に最適
メモリ帯域
320 GB/s
標準的な帯域
TDP
70W
非常に電力効率が高い
ドライバーサポート
標準 NVIDIA
GPU Operator 対応
GPU タイムスライス比較
AWS EKS(GPU あたり 2 Pod):
合計: 利用率約 60%、$0.59/Pod/時間
Azure AKS(GPU あたり 1 Pod):
合計: 利用率約 40%、$1.50/Pod/時間
Pod あたりコスト:
AWS: $0.59/時間/Pod
Azure: $1.50/時間/Pod
AWS は Pod あたり 2.5 倍安価
ネットワーク性能
ネットワークプラグイン
AWS VPC CNI
Azure CNI
ノードあたり最大 Pod 数
110
250
ネットワーク帯域
最大 25 Gbps
最大 32 Gbps
レイテンシ
AZ 内で約 0.1〜0.3ms
リージョン内で約 0.1〜0.3ms
IPv6 サポート
✅ 対応
✅ 対応
ネットワークポリシー
Calico/Cilium
Calico/Azure NPM
ストレージ性能
デフォルトストレージ
EBS gp3
Azure Premium SSD
IOPS(ディスクあたり)
3,000〜16,000
120〜20,000
スループット
125〜1,000 MB/s
25〜900 MB/s
スナップショット対応
✅ EBS スナップショット
✅ Azure スナップショット
コスト(1TB)
$80/月(gp3)
$135/月(Premium)
意思決定フレームワーク
AWS EKS を選ぶべきケース
総合的に最も優れた選択肢
コスト最優先 — Azure より 21% 安価
GPU 利用効率を最大化 — GPU あたり 2 Pod でコスト削減
大きい GPU メモリが必要 — 24GB 対 16GB で将来の拡張にも対応
既存の AWS インフラがある — S3、Lambda、RDS など
チームに AWS の知見がある — デプロイとトラブルシューティングが迅速
成熟したエコシステム — コミュニティサポートとツールが充実
マルチリージョン要件 — AWS は GPU 利用可能なリージョンが多い
Azure AKS を選ぶべきケース
Azure 中心の組織向け
既存の Azure インフラがある — Cosmos DB、Functions など
Microsoft 中心の組織 — Office 365、Azure AD との統合
Microsoft とのエンタープライズ契約がある — 既存のボリュームディスカウントを活用
チームに Azure の知見がある — デプロイとトラブルシューティングが迅速
GPU 構成をシンプルにしたい — GPU あたり 1 Pod は管理が容易
システム RAM が大きい — ノードあたり 110GB 対 64GB
特定のリージョン要件 — リージョンによっては可用性が高い
Google GKE を選ぶべきケース(近日対応予定)
GCP エコシステム向け
既存の GCP インフラがある — BigQuery、Cloud Functions など
秒単位の課金 — 最も細かい粒度でコストを制御可能
ネイティブな GPU サポート — 最もシンプルな GPU セットアップ
チームに GCP の知見がある — デプロイが迅速
Kubernetes ファースト — GKE はマネージド Kubernetes の先駆者
意思決定ツリー
移行戦略
EKS から AKS への移行
準備(1〜2 週間):
Azure GPU クォータを申請(160 vCPU 以上)
Azure サービスプリンシパルを作成
非本番環境で AKS デプロイをテスト
アプリケーション互換性を検証
移行ステップ(1 日):
EKS と並行して AKS クラスターをデプロイ
DNS を AKS のロードバランサーに切り替え
24〜48 時間モニタリング
安定後に EKS クラスターを破棄
対応すべき主な相違点:
GPU タイムスライス: 2 Pod/GPU → 1 Pod/GPU(レプリカ数を調整)
ネットワーク: VPC CNI → Azure CNI(IP 割り当て方式が異なる)
ストレージ: EBS → Azure Disks(ボリュームを再プロビジョニング)
モニタリング: CloudWatch → Azure Monitor(ダッシュボードを更新)
AKS から EKS への移行
準備(1〜2 週間):
AWS サービスクォータを申請(GPU インスタンス)
AWS CLI と認証情報を構成
非本番環境で EKS デプロイをテスト
タイムスライス構成を調整(1 → 2 Pod/GPU)
移行ステップ(1 日):
AKS と並行して EKS クラスターをデプロイ
GPU タイムスライスを有効化(ノードあたりの Pod 数を倍に)
DNS を EKS のロードバランサーに切り替え
24〜48 時間モニタリング
安定後に AKS クラスターを破棄
対応すべき主な相違点:
GPU タイムスライス: 1 Pod/GPU → 2 Pod/GPU(レプリカ数を調整)
ネットワーク: Azure CNI → VPC CNI(Pod IP 割り当て方式が異なる)
ストレージ: Azure Disks → EBS(ボリュームを再プロビジョニング)
モニタリング: Azure Monitor → CloudWatch(ダッシュボードを更新)
マルチクラウド戦略
アクティブ/アクティブ(高可用性):
AWS と Azure の両方にデプロイ
グローバルロードバランサーでトラフィックを分散
コスト: インフラコストが 2 倍
メリット: ダウンタイムゼロ、地理的冗長性
アクティブ/パッシブ(ディザスタリカバリ):
メインを片方のクラウド、スタンバイをもう片方に配置
障害時やメンテナンス時に切り替え
コスト: メイン 1 倍+スタンバイ最小限
メリット: 事業継続性の保険として有効
ライセンス
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