Azure AKS
Azure AKS 本番デプロイ
NVIDIA T4 GPU アクセラレーションを活用して、Azure AKS 上に Renny デジタルヒューマンをデプロイします
本ページの内容はデジタルヒューマン株式会社の正式サポート対象外です。参考情報としてご利用ください。
ℹ️ マルチクラウドサポート: 本ガイドは Azure AKS 専用です。その他のクラウドプロバイダーについては以下を参照してください。 ・マルチクラウド概要 - 全クラウドプロバイダーの比較 ・AWS EKS デプロイ - AWS へのデプロイ ・マルチクラウドガイド - コスト比較とマイグレーション
目次
概要
Azure AKS デプロイは、NVIDIA GPU をサポートする 本番運用に適した、オートスケーリング対応のインフラストラクチャ を Renny デジタルヒューマン向けに提供します。本デプロイは次のような用途に最適です。
高可用性を必要とする 本番ワークロード
10 〜 20 体以上の同時デジタルヒューマンを稼働させる エンタープライズデプロイ
需要に応じた オートスケーリング
NVIDIA T4 GPU による GPU アクセラレーテッドレンダリング
Azure サービスとの Azure ネイティブな統合
主要機能
✅ ワンクリックデプロイ(約 35 〜 50 分)
✅ オートスケーリング(Renny インスタンスを 10 〜 20 体)
✅ NVIDIA T4 GPU(VRAM 16GB)
✅ GPU Operator 経由の 標準 NVIDIA ドライバー(580+)
✅ GPU ドライバーの自動インストール
✅ ログ集約のための Azure Monitor 連携
✅ 3 つの可用性ゾーンにまたがる 高可用性
✅ Terraform による Infrastructure as Code
AKS と EKS の比較
GPU インスタンス
NC16as_T4_v3
g5.4xlarge
GPU モデル
NVIDIA T4
NVIDIA A10G
GPU メモリ
16GB
24GB
vCPU
16
16
RAM
110GB
64GB
コスト(ノードあたり/時間)
約 $1.50
約 $1.18
月額コスト(10 ノード)
約 $10,800
約 $8,712
デプロイ時間
35 〜 50 分
30 〜 45 分
GPU タイムスライシング
1 ポッド/GPU*
2 ポッド/GPU
*補足: VRAM 16GB の T4 では、GPU あたり 1 Renny ポッド(ポッドあたり 4 〜 6GB)の構成が最適です。VRAM 24GB の A10G は、タイムスライシングを利用して GPU あたり 2 ポッドの構成をサポートします。
アーキテクチャ
インフラストラクチャ概要
ネットワークアーキテクチャ
WebRTC/UDP: ポート 22000 〜 23000(Pixel Streaming)
TURN/STUN: ポート 3478(TCP/UDP)
HTTPS: ポート 443(*.uneeq.io への送信)
プライベートサブネット: セキュリティ上、すべての GPU ノードを配置
Azure CNI ネットワーキング: Azure ネイティブなネットワーキング
前提条件
必要なツール
アクティブなサブスクリプションを持つ Azure アカウント
認証情報が設定された Azure CLI >= 2.50.0
Terraform >= 1.5.0
kubectl >= 1.28.0(Kubernetes CLI)
Helm >= 3.12.0(Kubernetes パッケージマネージャー)
サポート窓口から発行を受けた Harbor アカウント(リポジトリアクセス権付き)
Renny の Helm チャート(
renny-chart.tgzファイル)
インストールコマンド
Azure CLI:
その他のツール:
インストールの確認
Azure アカウントのセットアップ
Step 1: Azure アカウントの作成
Azure アカウントをお持ちでない場合は、次の手順で作成してください。
https://azure.microsoft.com/free/ にアクセスします
「Start free」をクリックします。30 日間有効な $200 の無料クレジットが付与されます
Microsoft アカウントでサインインします
本人確認(電話番号 + クレジットカード)を完了します
無料試用版の特典:
30 日間有効な $200 のクレジット
12 か月間の無料サービス
常時無料の 25 種類以上のサービス
Step 2: Azure CLI へのログイン
出力例:
Step 3: デフォルトサブスクリプションの設定
複数のサブスクリプションをお持ちの場合は、次の手順で設定します。
Step 4: リソースプロバイダーの登録
Azure では、リソースプロバイダーを事前に登録する必要があります。
GPU インスタンスの選定
推奨: NC16as_T4_v3
✅ NC16as_T4_v3 が推奨インスタンスです
NC16as_T4_v3 が Renny に適している理由:
GPU
NVIDIA T4(16GB)
RT コアを搭載した Turing アーキテクチャ
vCPU
16 AMD EPYC
優れた CPU 性能
RAM
110GB
Renny 向けに十分なメモリ
ドライバー種別
標準 NVIDIA
GPU Operator 対応
コスト
約 $1.50/時間
コスト効率に優れる
CUDA サポート
12.4+
最新の CUDA Toolkit
RT コア
40
ハードウェアレイトレーシング
Tensor コア
320
AI アクセラレーション
実証済みの互換性:
✅ 標準 NVIDIA ドライバー(vGPU ではない)
✅ GPU Operator による自動ドライバーインストール
✅ 16GB VRAM はノードあたり 4 Renny ポッドに十分
✅ Unreal Engine Pixel Streaming で検証済み
✅ AMD EPYC プロセッサーによる優れた性能
非推奨: NVads_A10_v5
⚠️ NVads_A10_v5 は使用しないでください
NVads_A10_v5 が推奨されない理由:
vGPU/GRID ドライバーが必須
標準 NVIDIA ドライバーは使用不可
GPU Operator が非対応
ドライバーを手動で管理する必要がある
Renny で未検証
Unreal Engine との検証実績なし
コストが高い
2 倍以上のコスト(約 $3.06/時間)
複雑なセットアップ
NVIDIA AI Enterprise ライセンスが必要
リージョン別の提供状況
ターゲットリージョンで NC16as_T4_v3 が利用可能かを次のコマンドで確認します。
利用可能と確認済みのリージョン:
✅ East US
✅ West US 2
✅ North Europe
✅ West Europe
✅ Southeast Asia
✅ Australia East
GPU クォータの申請
⚠️ 重要: Azure では GPU クォータが厳しく適用されます。デプロイ前にクォータ増加申請を必ず実施してください。
10 ノード構成に必要なクォータ
Standard NCASv3_T4 Family vCPUs
0
160
サポートチケット
総リージョン vCPU 数
20
200 以上
サポートチケット
パブリック IP アドレス
10
20
サポートチケット(任意)
計算式:
10 ノード × NC16as_T4_v3 あたり 16 vCPU = 160 vCPU
コントロールプレーンとオーバーヘッドを加算して合計約 200 vCPU
現在のクォータ確認
クォータ増加の申請
方法 1: Azure Portal(推奨)
Azure Portal にアクセスします
「Quotas」を検索し、「Compute」を選択します
Location = eastus(ターゲットリージョン)でフィルタリングします
「Standard NCASv3_T4 Family vCPUs」を検索します
クォータ行をクリックし、「Request increase」を選択します
新しい上限値として 160(10 ノード分)を入力します
ビジネス上の理由として「Deploying Renny digital humans on AKS with GPU support」を入力します
「Submit」をクリックします
方法 2: Azure CLI
クォータ申請のタイムライン
想定される処理時間:
通常申請: 1 〜 3 営業日
大規模申請(200 vCPU 以上): 3 〜 5 営業日
無料試用版アカウント: 5 〜 7 営業日
緊急申請: 1 営業日(Premier Support が必要)
承認を早めるためのコツ:
詳細なビジネス上の理由を記載する
インスタンスタイプ(NC16as_T4_v3)を明確に指定する
想定される利用期間を記載する
ロケーションと数量を具体的に指定する
クイックスタート
Step 1: サービスプリンシパルの作成
Terraform から Azure に認証するためにサービスプリンシパルが必要です。
⚠️ 重要: password はその場で必ず保存してください。Azure では二度と表示されません。
Step 2: 認証情報の設定
kubernetes/terraform/aks/terraform.tfvars を作成します。
Step 3: Helm チャートの配置
renny-chart.tgz ファイルを kubernetes/ ディレクトリに配置します。
Step 4: デプロイ前チェックの実行
Step 5: デプロイ
ワンクリックデプロイを実行します。
デプロイプロセス
デプロイスクリプトでは、次の処理が順に実行されます。
✅ 前提条件の確認(Azure 認証情報、ツール)約 2 分
🏗️ Terraform による VNet と AKS クラスターのデプロイ 約 15 〜 20 分
🚀 ノードプールの構成 とクラスターへの参加 約 3 〜 5 分
🎮 NVIDIA GPU Operator のインストール 約 5 〜 10 分
🤖 内部音声処理を含む Renny のデプロイ 約 5 〜 10 分
⚖️ オートスケーリングの構成(10 〜 20 インスタンス)約 3 分
合計デプロイ時間: 約 35 〜 50 分
構成
GPU の構成
GPU の設定は kubernetes/values/renny-values-aks.yaml で管理します。
NVIDIA ドライバーの選択
すべてのドライバーは NVIDIA 公式のプロプライエタリドライバー である必要があります。オープンソースの nouveau ドライバーはミニプレム(MiniPrem)と互換性がなく、GPU アクセラレーション、NVENC エンコード、Vulkan サポートのいずれも提供されません。
デプロイ時には、以下のいずれかを選択します。
ドライバー 580+(推奨)
✅ 最新の機能と最適化
✅ NVIDIA Ada Lovelace(40xx シリーズ)および Blackwell(50xx シリーズ)GPU では 必須。これらのアーキテクチャでは Vulkan と NVENC の完全サポートに 580+ が必要
✅ CUDA 12.8+ をサポート
✅ T4 との完全な互換性
ドライバー 575+(安定版の代替)
✅ 本番環境で検証済み
✅ 最大の安定性
✅ CUDA 12.6+ をサポート
TTS の構成
kubernetes/values/renny-values-aks.yaml で TTS(音声合成)プロバイダーを構成します。
運用
Renny インスタンスのスケーリング
10 〜 20 インスタンスの範囲でスケーリングできます。
デプロイ状況の確認
総合的なステータスレポートを取得します。
GPU ドライバーの検証
kubectl コンテキストの確認
デプロイ後、kubectl は自動的に AKS クラスターに接続されます。
モニタリング
ポッドのヘルスモニタリング
Azure Monitor 連携
Renny のすべてのログは、集中監視のために自動的に Azure Monitor に送信されます。
Log Analytics ワークスペース:
クラスターログ: Container Insights
アプリケーションログ: Log Analytics
Kusto クエリの例(Log Analytics):
直近のエラーを検索します。
音声処理を監視します。
トラブルシューティング
よくある問題
ポッドが Pending のままになる:
イメージのプル失敗:
GPU ドライバーの問題:
クリーンアップ
すべてのリソースを破棄するには(約 15 〜 20 分)、次のコマンドを実行します。
コスト管理
月額コストの見積もり(East US)
GPU コンピュート
NC16as_T4_v3
10 ノード
$10,800
AKS コントロールプレーン
マネージドサービス
1 クラスター
$73
システムノード
Standard_D4s_v3
2 ノード
$288
ロードバランサー
Standard SKU
1 LB
$25
パブリック IP
Standard SKU
3 IP
$12
マネージドディスク
Premium SSD
約 500GB
$75
Azure Monitor
Log Analytics
約 50GB
$125
合計
約 $11,398/月
コスト削減策
1. リザーブドインスタンス(30 〜 40% の削減)
2. スポットインスタンス(開発・テスト用途で 60 〜 80% の削減)
3. 業務時間外のオートスケーリング
4. スケジュールによる停止
コストモニタリング
ライセンス
本 Azure AKS デプロイはミニプレム(MiniPrem)プラットフォームの一部であり、MIT ライセンスの下で提供されます。詳細は LICENSE ファイルを参照してください。
著作権
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最終更新
