Docker デプロイ
Docker デプロイ: Docker Compose を使用してミニプレム(MiniPrem)スタック全体をローカルで実行します。Ubuntu 24.04 LTS、ドライバー 580 以降の NVIDIA GPU、および cr.uneeq.io の Harbor レジストリへのアクセスが必要です。
概要
MiniPrem の Docker デプロイは、必要なすべてのサービスをコンテナ化し、セットアップと管理が容易な完全なローカル開発環境を提供します。本ガイドでは、Docker 固有のデプロイメントプロセス、設定、および管理について説明します。
前提条件を満たす環境の準備はお客様の責任において実施いただきますようお願いいたします。デジタルヒューマン株式会社では前提条件を満たすための環境構築のサポート、ドライバー等の不具合に対する対応作業は提供しておりません。
2026年6月現在、デジタルヒューマン株式会社の正式サポート対象はデフォルト(Default Install)の Renny のみです。フルインストール(Full Install)に含まれる Renny 以外のサービス(vLLM、Flowise、RIME AI、NVIDIA RIVA、Whisper など)はサポート対象外です。
前提条件
Ubuntu 24.04 LTS 以降(WSL は非サポート)
Docker Engine および Docker Compose v2.0 以降(Docker Desktop は MiniPrem で必要な GPU パススルーをサポートしません)
Harbor レジストリの認証情報(
cr.uneeq.io用のロボットアカウント)Docker GPU ランタイム対応の NVIDIA GPU(GPU アクセラレーション用)
最低 16GB の RAM
50GB の空きディスク容量
ポート 443 (HTTPS) で
cr.uneeq.ioへアクセスできるネットワーク
初回 Docker pull のディスク所要量: インストーラーは必要な Docker イメージを自動的にダウンロードしますが、フルインストール(Full Install)では合計で 約 80GB のイメージを取得します。 回線帯域とストレージ空き容量を事前に確保してください。社内ネットワークでアウトバウンド帯域に制限がある環境では、初回 pull のみ別ネットワークから実施することを推奨します。 詳細な前提条件は 前提条件チェック を参照してください。
コンテナレジストリへのアクセス
Harbor レジストリの要件
MiniPrem のコンテナイメージは、cr.uneeq.io のプライベート Harbor レジストリにホストされています。MiniPrem をデプロイする前に、Harbor のロボットアカウント認証情報を使用してこのレジストリで認証する必要があります。
トラブルシューティング手順やエンタープライズファイアウォール設定など、Harbor レジストリアクセスに関する詳細は Harbor レジストリガイド を参照してください。
レジストリ認証のクイックスタート
サービスを開始する前に Harbor レジストリで認証します。
期待される出力:
ネットワーク要件
ファイアウォールが Harbor レジストリへのアウトバウンド接続を許可していることを確認してください。
レジストリエンドポイント:
cr.uneeq.io:443プロトコル: HTTPS (TLS 1.2 以降)
方向: アウトバウンド
ファイアウォールルールが厳格なエンタープライズ/企業ネットワークでは、ネットワーク管理者が cr.uneeq.io をポート 443 でホワイトリストに登録していることを確認してください。
認証情報の管理
Docker は Harbor レジストリの認証情報を自動的に暗号化し、~/.docker/config.json に保存します。本番デプロイメントでは、以下を確認してください。
認証情報が安全に保管されていること
認証情報ファイルがバージョン管理にコミットされていないこと
アクセス認証情報が定期的にローテーションされていること
インストーラーの入手
デプロイ作業を始める前に、MiniPrem のインストーラー一式を入手します。入手経路は 2 種類あります。
インストールスクリプトのパスの違い: 本ページのコマンド例は UneeQ 公式(GitHub)版のディレクトリ構成(./docker/scripts/install_miniprem.sh)で記載しています。デジタルヒューマン配布版をご利用の場合は、解凍したディレクトリ直下の ./install_miniprem.sh に読み替えてください。
インストール時に必要な設定値(Platform Address・API キー・テナント ID・Azure リージョンなど)の一覧は はじめに の「設定値」を参照してください。
インストール種別
MiniPrem は 3 種類のインストールプロファイルを提供しています。
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デフォルト(Default Install)
Renny デジタルヒューマンレンダラー + MiniPrem Monitor。ほとんどのデプロイメントに最適。
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フルインストール(Full Install)
完全な AI スタック: Renny、vLLM、Flowise、Grafana/Prometheus、RIME TTS、Whisper STT。
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Monitor のみ
既存デプロイメント向けに、サービスを再インストールせずに独立して動作する MiniPrem Monitor。
1. デフォルトインストール
Renny デジタルヒューマンと MiniPrem Monitor を含みます。
2. フルインストール
全サービスを含む完全な AI スタックです。
含まれるもの:
Renny デジタルヒューマンレンダラー(開発コード:Renny)
vLLM 推論サーバー
Flowise ワークフロー自動化
MiniPrem Monitor ダッシュボード
Grafana/Prometheus モニタリング
Redis メッセージキュー
RIME TTS(音声合成)
Whisper STT(音声認識)
3. Monitor のみ
既存デプロイメント向けのスタンドアロンモニタリング:
クイックスタート
Harbor 認証(必須の最初のステップ)
インストールを実行する前に、Harbor レジストリで認証します。
認証が完了すれば、インストールに進めます。
インタラクティブインストール
最も簡単に始める方法です。
手動インストール
プロセスをより細かく制御したい場合に使用します。
サービス管理
miniprem.sh スクリプトの使用
メインの管理スクリプトは、便利なコマンドを提供します。
./miniprem.sh setup の内部挙動: setup コマンドは Flowise の Chatflow 初期設定を実行しますが、内部的には次の処理を順番に行います。\
Flowise サービスの稼働確認\
サービスが停止している場合は自動的に起動\
Flowise が完全に起動するまで待機(最大 5 分)\
Chatflow の初期設定スクリプトを実行 Flowise の初期化には時間がかかるため、コマンドが長時間ハングしているように見えても、最大 5 分は待機してください。途中で中断すると Chatflow が不完全な状態になります。
運用上の注意事項
miniprem.sh スクリプトを安定して運用するため、以下の点にご注意ください。
実行場所: スクリプトは必ず MiniPrem プロジェクトのルートディレクトリから実行してください(
./docker/scripts/など下位ディレクトリから実行すると相対パス解決に失敗します)。権限: サービスの起動・停止には Docker デーモンを操作できる権限(
dockerグループ所属またはsudo)が必要です。ログローテーション: Docker のログファイル(コンテナログ)は長期稼働するとディスクを圧迫します。
/etc/docker/daemon.jsonにlog-optsのmax-size/max-fileを設定する、もしくはlogrotateの設定を追加して、定期的なローテーションを行ってください。
設定変更後は sudo systemctl restart docker で Docker を再起動してください。
Docker Compose コマンドの直接実行
より細かい制御を行いたい場合に使用します。
設定ファイル
主要な設定ファイルの場所
docker/configuration.dat
デジタルヒューマン プラットフォームの認証情報
docker/docker-compose.yml
デフォルトサービスの定義
docker/docker-compose.default.yml
デフォルト(Default Install)構成の定義
docker/docker-compose.full.yml
フルインストール(Full Install)のサービス
docker/docker-compose.monitor.yml
Monitor のみのデプロイ
docker/docker-compose.env
TTS / Platform 接続用の環境変数
.miniprem_install_type
現在のインストールプロファイル
.env
カスタム環境変数(存在する場合)
インストーラーが自動更新するファイル: install_miniprem.sh は初回実行時に docker/docker-compose.env、および docker/docker-compose.default.yml または docker/docker-compose.yml を、入力された設定値に基づいて自動的に書き換えます。
インストール後にこれらのファイルを手動編集する場合は、再インストール時に変更が失われる可能性があるため、必ずバックアップを取得してください。
環境変数
カスタム設定用に .env ファイルを作成します。
docker-compose.env の主要変数
install_miniprem.sh の対話入力で指定した値は、docker/docker-compose.env に保存され、各コンテナへ環境変数として注入されます。設定ミスやキー漏れがあった場合は本ファイルを確認してください。
DHOP_ADDRESS
デジタルヒューマン プラットフォームのオーケストレーション接続先(wss)
DHOP_PIXELSTREAMING_ADDRESS
Pixel Streaming の接続先 URL(未設定だと映像配信が起動しません)
DHOP_APIKEY
プラットフォーム接続用 API キー
DHOP_TENANTID
テナント ID
AZURE_REGION
Azure Speech Services のリージョン(例: japaneast)
AZURE_SPEECH_KEY
Azure Speech Services の API キー
ELEVEN_LABS_API_KEY
Eleven Labs の API キー
ELEVEN_LABS_MODEL_ID
Eleven Labs のモデル ID(推奨値: eleven_flash_v2_5)
RIME_API_KEY
RIME の API キー(RIME 利用時のみ、quay.io パスワードも別途必要)
DHOP_PIXELSTREAMING_ADDRESS や ELEVEN_LABS_MODEL_ID が抜けている、または旧い値のままだと、Pixel Streaming や TTS(音声合成)が起動しません。設定ミスは問い合わせの頻発領域のため、変更後は必ず cat docker/docker-compose.env で確認してください。
ポートマッピング
Flowise UI
3000
ワークフロー自動化インターフェース
MiniPrem Monitor
3001
コンテナモニタリングダッシュボード
Grafana
3002
メトリクス可視化
vLLM API
8000
LLM 推論エンドポイント
Renny Health
8081
デジタルヒューマンのヘルスチェック
RIME API
8100
TTS(音声合成)サービス
Prometheus
9090
メトリクス収集
Whisper API
9000
STT(音声認識)サービス
Redis
6379
メッセージブローカー
複数の Renny インスタンス
複数の Renny コンテナを同時に実行するには、複数の Renny セットアップガイド を参照してください。
要点:
各インスタンスは一意のポートを必要とします
環境変数で設定します
docker-compose のスケーリングまたは個別の設定を使用します
GPU 設定
NVIDIA GPU のセットアップ
NVIDIA Container Toolkit のインストール:
ドライバーの詳しいインストール手順は NVIDIA ドライバーガイド を参照してください。
GPU アクセスの確認:
サービス用に GPU を設定:
モニタリング
MiniPrem Monitor
モニタリングダッシュボードには http://localhost:3001 でアクセスできます。
機能:
リアルタイムのコンテナステータス
CPU/メモリ/ディスク/ネットワークのメトリクス
コンテナ操作(開始/停止)
ライブパフォーマンスグラフ
自動インサイトとレコメンデーション
Grafana ダッシュボード
詳細なメトリクス用(フルインストールのみ):
URL: http://localhost:3002
デフォルト認証情報: admin/admin
すべてのサービス向けに事前設定済みダッシュボード
トラブルシューティング
よくある問題
サービスが起動しない場合:
GPU が認識されない場合:
ポートの競合:
権限の問題:
ログの確認
サービスの更新
アップデート前のご注意:\
アップデート前に、設定ファイル(
docker/configuration.dat・docker/docker-compose.env)と重要なデータのバックアップを必ず取得してください。\本番環境でのアップデートは、事前にテスト環境で動作確認を行ってください。\
アップデート中はサービスが一時的に利用できなくなります。事前に利用者へのダウンタイム告知を行ってください。
最新イメージの取得
更新されたイメージを取得する前に、Harbor レジストリで認証されていることを確認してください。
docker images を実行すると、新しくダウンロードしたイメージと、置き換え前の古いバージョンのイメージが両方表示されます。pull が成功していることを視覚的に確認してから restart に進んでください。
アップデート後の Healthy 確認
アップデート完了後は、全コンテナが Healthy 状態になっていることを確認します。
正常時は STATUS 列に Up X minutes (healthy) と表示されます。Healthy にならないコンテナがある場合は、以下で個別のログを確認してください。
特定バージョンへの固定(手動タグ指定)
Harbor レジストリ移行前の旧構成(DockerHub 経由)で運用しているお客様や、特定バージョンへ固定・ダウングレードしたい場合は、docker/docker-compose.yml を直接編集してイメージタグを指定できます。
renny とバージョンタグの間のコロン(:)は必ず残してください。コロンを削除するとイメージ参照のフォーマットが壊れ、docker compose pull が失敗します。
編集後は以下の手順で反映します。
古いイメージの削除(オプション)
Renny イメージは数 GB クラスで、アップデートを繰り返すとディスク容量を圧迫します。動作確認後に古いイメージを削除する場合は、以下のコマンドを使用します。
docker image prune -a は 使用中でないすべてのイメージ を削除します。ロールバック用に旧バージョンを残しておきたい場合は、docker rmi [イメージID] で個別に削除してください。
コンテナの再ビルド
バックアップとリカバリ
設定のバックアップ
ボリュームのバックアップ
セキュリティに関する考慮事項
Harbor レジストリの認証情報:
ロボットアカウントの認証情報を安全に保管してください
Harbor の認証情報は決してバージョン管理にコミットしないでください
認証情報は
~/.docker/config.jsonで自動的に暗号化されます推奨に従って認証情報を定期的にローテーションしてください
本番環境では、ローカルの Docker 認証情報ではなく Kubernetes Secrets を使用してください
認証情報の管理:
configuration.datを安全に保管してください本番環境では Docker secrets を使用してください
JWT トークンを定期的にローテーションしてください
ネットワークセキュリティ:
本番環境では、ファイアウォールで
cr.uneeq.io:443をホワイトリストに登録してくださいカスタム Docker ネットワークを使用してください
ファイアウォールルールを実装してください
外部アクセスには TLS を有効化してください
リソース制限:
docker-compose.yml でメモリ/CPU の制限を設定してください
リソース使用量をモニタリングしてください
レート制限を実装してください
次のステップ
複数の Renny インスタンスのデプロイ
Kubernetes への移行
サポート
問題の報告とサポートについて:
トラブルシューティングガイド を確認してください
コンテナイメージへのアクセスの問題は Harbor レジストリガイド を参照してください
コンテナログ を確認してください
サポート窓口 までお問い合わせください
最終更新
